日産本社ビル、900億円で米KKRへ売却か?経営再建の行方は?
日産自動車、経営再建の一環で本社ビル売却へ
経営不振が続く日産自動車が、横浜市にあるグローバル本社ビルを売却する可能性が浮上しました。複数の関係者によると、米投資ファンドのKKRが最有力候補として交渉を進めており、売却規模は約900億円に達すると見られています。
KKRが最有力候補、リースバック方式で
今回の売却は、10年間のリースバックを前提とした入札形式で行われました。KKR傘下の不動産資産運用会社であるKJRマネジメントが、最も高い金額で応札したとされています。ただし、現時点では協議が進行中であり、最終的な合意に至るかは不透明です。
背景には経営不振と財務基盤の強化
日産自動車は、米国や中国などの主要市場での販売不振により、経営状況が悪化しています。そのため、人員削減や資産売却などのリストラ策を進めており、今回の本社ビル売却もその一環と見られています。7月には、追浜工場など国内工場での生産停止も決定しました。
市場の反応と今後の展望
報道を受け、日産自動車の株価は一時上昇しましたが、根本的な経営課題が解決されない限り、資産売却は一時的な延命措置に過ぎないとの見方もあります。市場は、今後のさらなる資産売却やリストラを織り込み始める可能性があります。
専門家の意見
SENSY株式会社のAI事業戦略担当者は、「本社売却は『結果』ではなく『症状』です。米中市場での販売不振、EV戦略の出遅れなど、根本的な課題を解決する必要があります」と指摘しています。
- 売却額:約900億円
- 最有力候補:米投資ファンドKKR
- 売却形式:10年間のリースバック