評論家・紀田順一郎さん逝去、90歳。文学・歴史に多大な足跡
推理小説から歴史研究まで、幅広い分野で活躍された評論家の紀田順一郎(きだ・じゅんいちろう)さんが、7月15日に致死性不整脈のため、横浜市の病院で逝去されました。享年90歳でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
紀田順一郎さんは、本名 佐藤俊(さとう・たかし)として横浜市で生まれ、慶応大学を卒業後、商社勤務を経て執筆活動に専念されました。推理小説の評論、小説の翻訳、幻想文学の創作、そして日本近代史の研究など、その活動は多岐にわたりました。
作家の荒俣宏さんと共に「世界幻想文学大系」(全45巻)を編集されたことでも知られています。また、2006年から2012年まで神奈川近代文学館の館長を務め、2008年には「幻想と怪奇の時代」で日本推理作家協会賞を受賞されました。
紀田順一郎さんの業績
- 推理小説、幻想文学、歴史評論など幅広い分野で執筆活動を展開
- 「世界幻想文学大系」を荒俣宏氏と共に編集
- 神奈川近代文学館館長を歴任
- 日本推理作家協会賞を受賞
文学界への貢献
紀田順一郎さんの逝去は、日本の文学界にとって大きな損失です。その幅広い知識と深い洞察力は、多くの読者や研究者に影響を与えました。ご遺族の方々には心よりお悔やみ申し上げます。
葬儀は親族のみで執り行われました。