トカラ列島近海で地震!海底調査で判明した驚きの結果とは?
鹿児島県のトカラ列島近海で地震が発生しました。気象庁によると、9月12日午後4時38分ごろ、鹿児島県で最大震度1を観測する地震が発生し、震源地はトカラ列島近海、震源の深さはおよそ30km、マグニチュードは2.1と推定されています。
海底調査で地形変化は確認されず
今年6月から続くトカラ列島近海での地震活動について、海上保安庁が水深や海底地形の変化を調査した結果、一連の地震活動の痕跡を示すような顕著な地形の変化は確認されなかったとする報告がまとめられました。
トカラ列島近海では、ことし6月下旬から地震活動が活発になり、7月上旬には十島村の悪石島で震度6弱の揺れを観測しました。これを受け、海上保安庁は周辺海域の水深や海底地形の変化を把握しようと、先月5日までのおよそ1週間にわたり測量船による調査を行いました。
海上保安庁は12日、調査結果について鹿児島市で報道関係者向けの説明会をオンラインで開きました。それによりますと、海底の地形について、海底火山の噴火や一連の地震活動の痕跡を示すような顕著な地形の変化は確認されなかったということです。
噴気活動は宝島と小宝島周辺で確認
海底でガスや熱水が噴き出す噴気活動について、音の反射記録を解析した結果、宝島と小宝島の周辺では、水深120メートルから640メートルの海底で、およそ20の地点で見つかったということです。しかし、地震が相次いでいる悪石島から小宝島にかけての海域では、噴気活動は確認されなかったということです。
海上保安庁沿岸調査課の南宏樹課長補佐は、「まずは海底に劇的な変化が起きていないとわかるだけでも、地震の原因究明への第一歩になると思います」と話しています。
今後の調査で、地震の原因がさらに詳しく解明されることが期待されます。