激変!インド外交、米国の影響力低下で中国との接近加速か?
トランプ政権下で米国とインドの関係が冷え込む中、インドが中国との関係を強化する動きを見せています。専門家は、米国の政策の予測不能さが、インドを中国に近づけるリスクがあると警告しています。
米印関係の悪化と中国への傾斜
米国がインドからの輸入品に対して懲罰的な関税を課した数日後、モディ首相は7年ぶりに中国を訪問しました。これは、米国がインド太平洋地域における中国の支配に対抗するために築き上げてきたインドとの関係に大きな打撃を与えています。トランプ大統領はインドを「死んだ経済」と切り捨て、貿易黒字と国内市場の保護主義を批判しています。
ロシア産原油購入問題
さらに、米国はロシア産原油の購入を理由にインドに追加関税を課しました。しかし、中国がより多くのロシア産原油を購入しているにもかかわらず、同様の措置は取られていません。この不公平な対応は、米国の偽善性と気まぐれさへの批判を強めています。
パキスタンとの関係も複雑化
インドは、長年の宿敵であるパキスタンとの関係をトランプ政権が深めていることにも不満を募らせています。トランプ大統領は、カシミール地方を巡る紛争においてパキスタン側の言葉遣いをなぞり、パキスタンの軍幹部と非公開の会談を行いました。
クアッドへの影響
インドは、日米豪印による協力枠組み「クアッド」の一角を担う大国です。インドの中国への接近は、クアッドの結束を弱める可能性があります。日本政府は、インドを引き留めるために外交努力を強化する必要があるでしょう。
今後の展望
米国の対インド政策が変化する中、インドは自国の利益を追求するために、より柔軟な外交戦略を採用する可能性があります。中国との関係強化は、その一環として注目されます。今後のインドの動向は、地域のパワーバランスに大きな影響を与えるでしょう。