水道不要!?家庭用「小さな浄水場」が過疎地を救う革新技術

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全国で水道管の老朽化が深刻化する中、水道に頼らない新たな水の確保システムが注目されています。広島県竹原市では、使用済み水を浄化して再利用したり、雨水から飲み水を確保したりする実証実験が行われており、災害時の断水対策としても期待されています。

水道老朽化問題の深刻化と新たな解決策

老朽化した水道管の更新には多額の費用がかかり、過疎地域では維持が困難な状況です。実際に、水道管の老朽化が原因で大規模な断水が発生した事例も報告されています。このような状況に対し、各家庭に「小さな浄水場」を設置し、水を自給自足する分散型システムが解決策として浮上しています。

WOTAが開発した革新的な水循環システム

東京のベンチャー企業WOTAは、家庭で使用する水をその場で浄化・循環利用するシステムを開発しました。このシステムは、キッチンやお風呂などで使用した生活排水を微生物やフィルターで処理し、生活用水として再利用します。また、雨水を浄化して飲み水として利用することも可能です。

分散型システムのメリット

  • 維持管理コストの削減: 広域的な水道管の整備が不要となるため、維持管理費用を大幅に削減できます。
  • 災害時の断水リスク軽減: 水道管の損傷による広域的な断水のリスクを軽減できます。
  • 財政負担の軽減: 従来の上下水道システムに比べ、財政への負担が少なくなります。

住民の声と今後の展望

実証実験に参加している住民からは、「普通の水と変わらず利用しています。断水時の不便さが解消されるので助かります」といった声が上がっています。竹原市企画部長は、「災害時に安心して生活できる環境が作れることや、水道の維持管理費用の課題が解決できることを期待している」と述べています。

WOTAのファンド設立と今後の展開

WOTAは、この分散型システムをさらに普及させるため、最大5000世帯向けに総額100億円規模のファンドを立ち上げました。過疎地のインフラ維持費を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

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