麻原彰晃次男がアレフを実質支配?公安庁が再発防止処分を請求へ
オウム真理教の後継団体である「Aleph(アレフ)」に関して、公安調査庁は、教団の教祖であった麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚の次男が実質的に主導していると判断した模様です。公安関係者への取材で明らかになりました。公安庁は来週にも、団体規制法に基づき、アレフに対する再発防止処分を公安審査委員会に請求する方針です。
松本元死刑囚の妻宅を家宅捜索、数千万円の現金を発見
また、埼玉県警は、松本元死刑囚の妻と次男が暮らす埼玉県越谷市のマンションの一室を、団体規制法違反の疑いで家宅捜索しました。関係者によると、家宅捜索の結果、数千万円の現金が発見されたとのことです。県警と公安調査庁は、現金の出所などについて詳しく調べています。
公安調査庁は今年3月、妻と次男が暮らす部屋に団体規制法に基づく立ち入り検査を実施しようとしましたが、妻側がこれを拒否。そのため、埼玉県警に告発し、家宅捜索に至りました。複数の場所に小分けにされた現金が発見されたことは、異例の事態と言えます。
アレフの現状と賠償金問題
オウム真理教は現在、主流派の「アレフ」をはじめ、主に3つの後継・派生団体が活動を続けています。妻と次男は現在、いずれの団体にも所属していないとされていますが、公安調査庁はアレフや次男らの動向を注視しています。
「オウム真理教犯罪被害者支援機構」がアレフに未払いの賠償金を求めた訴訟では、2020年に約10億2500万円の支払いを命じる判決が確定しています。アレフが国に報告する資産は、2019年には約13億円でしたが、2025年2月には約6100万円にまで減少しており、賠償金の支払いが滞っている状況です。
オウム真理教による一連の事件では、松本元死刑囚を含む元幹部13人の死刑が7年前に執行されましたが、後継団体は依然として活動を続けており、公安調査庁は警戒を強めています。